Advertising banner:
 
 
 A166
 




FirstClassデスクトップのネットワークファイルシステムとしての利用

インターネットサービスのCIFS(Common Internet File System protocol)プロトコル、別名SMB(Server Message Block)プロトコルを使用すると、FirstClassのデスクトップをリモートドライブとしてマウントし、ハードディスク上のネットワークディレクトリからFirstClassのコンテナやアップロードファイル(Microsoft WordドキュメントなどのFirstClass形式ではないドキュメントに読み書きモードでアクセスすることができるようになります。

この機能を利用すると、余分な手順を踏むことなく、FirstClassのシステムをファイルサーバとして使用してドキュメントなどにアクセスして作業を行うことができます。外部ファイルサーバを設置する必要はありません。

下図に、FirstClass形式ではないドキュメントを利用するための従来の方法と、CIFSを利用した新しい方法を示しています。

20070120_201630_0.png

CIFSを利用する際は、FirstClassクライアントでログインする必要はありませんが、FirstClassの登録情報(ユーザIDとパスワード)による認証を受けなければなりません。また、CIFSはインターネットのプロトコルであるため、ローカルマシンとインターネットサービスのマシンの両方がインターネットに接続している必要があります。





CIFSを利用するメリット

FirstClassのような共同作業環境でCIFSを使用することには多くのメリットがあります。例えば、CIFSを利用することによって、

・FirstClassのデスクトップ上のコンテナにあるFirstClass形式ではないドキュメントの保存と編集をするのに、FirstClassとハードディスクとの間でドキュメントのアップロードとダウンロードを繰り返す必要がなくなります。このため、(Novellなどの)外部ファイル サーバが不要になります。
・FirstClassクライアントを使わずに、ローカルのネットワークディレクトリからFirstClass形式ではないドキュメントの共有と利用が可能になります。
・(コンテナやドキュメントはFirstClassサーバに保存されているため、)FirstClassのセキュリティ機能、会議室の権限設定会議室を使用している場合、それにFirstClassネットワークストアの定期的なバックアップなどによって、ドキュメントを保護できるようになります。

ここでは、ご利用の作業環境でCIFSを利用する事例をご紹介します。


ある会社で、リーダと5人のメンバーが所属するチームがあり、各メンバーはFirstClassデスクトップにある会議室のエイリアスに保存された、FirstClass形式ではないドキュメントを共用しています。メンバーのほとんどは自分のマシンでFirstClassクライアントを使用していますが、使用 していないメンバーもいます。チームリーダは、メンバーが日常的に同じドキュメントにアクセスして作業できるようにしたいと考えています。しかし、(FirstClassクライアントではアップロードファイルが読み取り専用で開かれるため、)メッセージにドキュメントファイルを添付したり、自分のハードディスクとFirstClassとの間で編集するファイルのアップロードとダウンロードを繰り返したりしなくても済むようにしたいと考えています。また、メンバーがFirstClassクライアントを使わなくてもファイルにアクセスできるようにしたいと考えています。

この目的を達成するため、チームリーダは、FirstClassの管理者がCIFSプロトコルを有効にしていることを確認しました。次に、チームスタッフに対して、自分のFirstClassのデスクトップをローカルでマッピングするよう依頼しました。このチームのメンバーが、FirstClass形式ではない作業用ドキュメントが保存されている会議室にCIFSを利用してアクセスすると、下図のようになります。

20070123_201744_1.png

この会議室にある同じ内容をFirstClassクライアントで表示すると、下図のようになります。

20070123_193459_0.png

CIFSでのアクセスによって、このメンバーが任意のドキュメントをダブルクリックすると、ドキュメントは適切なアプリケーションから編集モードで開かれるようになります。メンバーは、このドキュメントを編集してすぐに保存できるようになり、ファイルをダウンロードして編集しては会議室にアップロードするといった作業を繰り返す必要がなくなります。

この方法によって、チームの全メンバーが、FirstClassクライアントを使うことなく、必要な作業ファイルに簡単にアクセスできます。また、ドキュメントをローカルのハードディスクにダウンロードしなくても、コンテナから直接読み書きモードで開くことができます。さらに、1つのドキュメントを利用できるユーザは常に1人だけなので、更新日時の異なるバージョンがいくつもできたり、不明なドキュメントができたりする心配がありません。ドキュメントはFirstClassサーバに保存されているため、ドキュメントの保護やバックアップが正しく行われるよう、チームリーダはドキュメントのある会議室に適切な権限を設定することができます。

例2

ある会社のFirstClass副管理者は、会社のWebサイト用のHTMLドキュメントをすべて作成、更新しています。この副管理者は、サイト用のドキュメントを編集するため、自分のFirstClassデスクトップに専用の[Web files in progress(作業中のWebファイル)]会議室を設置しています。副管理者は、この会議室で編集を行ってから、Webサイト公開用の[WWW]フォルダにファイルを保存します。副管理者のデスクトップには、[WWW]コンテナのエイリアスがあらかじめ作られています。

以前は、ドキュメントを編集するのに、ファイルをいったんローカルマシンのデスクトップにダウンロードして、HTMLエディタで開いていました。そして、編集が終わると、そのファイルをローカルドライブからFirstClassの会議室にアップロードし、そこからファイルを[WWW]フォルダにドラッグしてWebサイトを更新しなければいけませんでした。

CIFSを利用して自分のFirstClassデスクトップをローカルにマッピングすると、この副管理者はドキュメントが保存されているFirstClass会議室をハードディスク上で開くことができるようになります。会議室を開いたら、ドキュメントをHTMLエディタにドラッグして開いて編集し、保存する ことができます。更新したファイルは、ファイルが保存されている会議室内で、ローカルのドキュメントと同じように自動的に保存されます。更新が完了したら、副管理者はそのHTMLドキュメントをハードディスク上の[WWW]フォルダに直接ドラッグすることができ、アップロードやダウンロードを行うは必要ありません。このため、会社のWebサイトを更新作業が簡単になります。
HTMLドキュメントを保存している会議室を副管理者が自分のハードディスク上で表示すると、下図のようになります。

20070123_210326_3.png

この会議室にある同じ内容をFirstClassクライアントで表示すると、下図のようになります。

20070123_203343_2.png



hirosue Shino Web Site