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関連トピック




ネットワークストアの復元
バックアップを取っておくことはもちろん必要です。しかし、万一の場合にバックアップをどう利用したらよいか知っていなければ、ほとんど意味がありません。
ネットワークストアにかかわる問題が発生したら、以下のようなさまざまな対策を行うことで、問題を発見、解決することができます。

対策A−ディレクトリの再構築
必要な場合は、標準的な再構築の手順にしたがってディレクトリの再構築を行ってください。
20070112_113103_0.png警告
再構築を試みる前に、必ず販売店やカスタマーサポートに問い合わせてください。再構築に失敗すると、ネットワークストアが修復不可能な損傷を受ける可能性があります。

対策B−オプションを利用したディレクトリの再構築
標準的な再構築がうまくいかなかった場合は、オプションを利用した再構築でディレクトリを再構築してください。
20070112_113103_0.png警告
再構築を試みる前に、必ず販売店やカスタマーサポートに問い合わせてください。再構築に失敗すると、ネットワークストアが修復不可能な損傷を受ける可能性があります。

どちらの再構築もうまくいかなかった場合には、バックアップからネットワークストアを復元する必要があります。

対策C−バックアップからの復元
再構築作業(対策A、対策B)はバックアップなしに行うことができます。しかし、復元作業(対策C)を行う必要がある場合は、バックアップを取っていなければなりません。
20070112_113103_0.png警告
バックアップからネットワークストアを復元する際、FirstClassツールズの[File]>[Restore Old User Directory]は絶対に選択しないでください。この項目は、再構築を試みる場合だけに使用します。

復元作業を行うと、前回バックアップしたネットワークストアのイメージが再び作成されます。ただし、前回バックアップを取った時点からネットワークストアに対して行った変更箇所は失われてしまいます。したがって、どうしても必要な場合にだけ復元作業を行ってください。これは、バックアップが古ければ古いほど大きな問題となります。




復元を行うタイミング
ネットワークストアをバックアップから復元する必要があるのは、以下のようなケースです。

・ディレクトリの再構築作業を標準的な再構築方法と代替インデックスを使用した方法で行い、どちらも失敗した場合(つまり、主インデックスと代替インデックスの両方が損傷を受けている場合)。
・ハードディスクドライブが故障した場合。
        Mac OS Xを利用している場合は、Macintosh用のNortonディスクユーティリティやALSOFT社のDiskWarriorなどのディスクユーティリティで修復を試みてください。
        Windowsの場合は、Nortonディスクドクターやワトソン博士で修復を試みてください。
・ご利用のネットワークストアを新しいドライブに移動する場合。


バックアップからの復元方法
バックアップからネットワークストアを復元するには、以下の手順に従ってください。

1     サーバがシャットダウンされていることを確認してください。
2     バックアップが保存されたメディアから以下のフォルダをご利用のハードディスクドライブにコピーして、損傷を受けたフォルダと交換してください。
        FirstClassサーバのあるフォルダ。
        ・主ボリューム(FirstClassサーバをインストールしたボリューム上にあるFirstClassネットワークストアの保存フォルダ。
        ・承認にした他のボリューム上にあるFirstClassネットワークストアの保存フォルダ。
3     FirstClassスクリプトのPUTコマンドの例に、監査の開始時刻を変更するために使用するスクリプト例が掲載されています。このスクリプトを、FNCS\SERVER\batchにコピーしてください。この作業を行わないと、監査がサーバ起動時に開始されます。
20070112_113203_5.png注意
batchフォルダにスクリプトを保存してから、サーバを起動してください。

4     必須ではありませんが、ネットワークストアを復元した後にディレクトリの再構築を行うとよいでしょう。この作業の際、FirstClassツールズの[Rebuild User Directory]フォーム上のオプションはどれも選ばないでください。

20070112_113103_0.png警告
再構築を試みる前に、必ず販売店やカスタマーサポートに問い合わせてください。再構築に失敗すると、ネットワークストアが修復不可能な損傷を受ける可能性があります。




復元するネットワークストアのオブジェクト選択

ユーザごとにネットワークストア内のオブジェクトを選んで復元作業を行うことができます。この作業では、FirstClassスクリプトのExportコマンドを使用して、監査によってシステムから削除されたメール、ドキュメント、会議室、フォルダなどのアイテムを選択して復元することができます。この作業には多くの時間とリソースが必要になるため、緊急の場合に限って実施し、少しつ行うようにしてください。

20070112_113103_0.png警告
ネットワークストアの一部を復元する際は、必ずネットワークストア全体を他のマシンにバックアップしておいてください。

バックアップが完了したら、FirstClassスクリプトのexportコマンドを実行して、バックアップから元のネットワークストアにアイテムを1つずつ移してください。このFirstClassスクリプトでは、復元したいアイテ ムとその復元方法を正しく指定しなければなりません。

20070112_113336_7.png注意
FirstClassスクリプトのオンラインヘルプには、exportコマンドに関する重要な情報が掲載されています。必ず、この情報を読んで理解した上で、選択したアイテムの復元を試みてください。

20070112_113336_7.png注意
メールボックスやApplication Serverフォルダなどのコンテナを丸ごと復元する場合は、同じ名前のコンテナをデスクトップ上にあらかじめ配置していなければなりません。そこで、いったん仮のコンテナを作成して復元されたアイテムが保存されるようにし、そのアイテムを保存したい場所にドラッグすることをお勧めします。このようにすると、既存のアイテムが上書きされたり、重複したりするといった問題を避できます。

ネットワークストア内のオブジェクトを選択して復元するには、
1       FirstClassサーバとインターネットサービスをシャットダウンしてください。
2       使用中のFCNSフォルダの名前を変更してください。
3       バックアップのFCNSフォルダをサーバ内の元の場所(FCServerフォルダ)にコピーしてください。バックアップのフォルダ名がFCNSでない場合は、FCNSに変更してください。
4       バックアップのFCNSで、復元するコンテナやアイテムを探してください。復元したいアイテムの名前がすでにわかっている場合、この手順を省略してください。
5       バックアップのFCNSでサーバを起動し、管理者でログインして、以下のExportコマンドをBatch admin宛に送信してください。
        export desktop <ユーザID> "アイテム" +r

このうち、
<ユーザID>は、データを復元するユーザのユーザIDです。
"アイテム"は、復元したいコンテナまたは個々のアイテムです。
20070112_113336_7.png 注意
アイテム名に空白が含まれる場合は、アイテム名を二重引用符("")で囲んでください。アイテム名には、大文字と小文字の区別はありません。

+r(recursive:再帰)を付けると、すべてのアイテムを復元しますアイテムを個別に復元する場合はこの変数を使用しないでください)。
20070112_113336_7.png注意
このスクリプトで"desktop"<ユーザID>を使用しない場合、サーバは対象ユーザを管理者とみなします。

6       FirstClassスクリプトからの返信メッセージをテキストファイルにコピーし、メッセージに添付されているファイルをすべて保存してください。

以降の手順は、現在使用中のFCNSに対して行います。

7       サーバをシャットダウンし、バックアップのFCNSを無効な名前を変更し、使用中であったネットワークストアの名前をFCNSに戻してください。
8       先ほど保存したFirstClassスクリプトと添付ファイルをコピーし、サーバを起動してメッセージに貼り付けてください。
9       貼り付けたスクリプトの"<objdesc>"(山括弧を含む)部分を正しい場所のパスに変更して、メッセージを送信してください。
10      アイテムが復元されていることを確認してください。


社員の荒井さん(ユーザID:arai)が大切なメール(件名:会計報告)をメールボックスから削除してしまいました。しかし、その会社の管理者が前述の作業を行った結果、そのメッセージは荒井さんのメールボックス内に復元されました。管理者はまず、手順の5と同じ構文を用いてFirstClassスクリプト作成し、荒井さんのメールボックス内にある「会計報告」というメールをエクスポートしました。
        Export desktop arai "Mailbox:会計報告"
FirstClassから返信スクリプトが管理者に送られました。
次に、管理者はそのスクリプトをコピーして稼働中のサーバでメッセージに貼り付け、<objdesc>の行を以下のように変更しました。
        SetBase desktop arai mailbox

この作業は、送信メールのFirstClassスクリプトで荒井さんのデスクトップの正しいパスを指定し、「会計報告」のメールが荒井さんのメールボックス内に復元されるようにするためのものです。管理者がこのメッセージをBatch admin宛に送信した結果、荒井さんのメールボックスに大切なメールが復元されました。

例2
ある学校に勤務する天野(ユーザID:amano)さんが、その学校を辞めることになりました。彼女は、自分のコンタクトフォルダに登録しているアドレスをすべて、後任者の大田さん(ユーザID:ota)に引き継ぎたいと考えました。学校の管理者が前述の作業を行った結果、天野さんのコンタクトフォルダを丸ごと大田さんにエクスポートすることができました。管理者はまず、手順5と同じ構文を用いてFirstClas sスクリプトを作成し、天野さんのデスクトップ上にあるコンタクトフォルダをエクスポートしました。
        Export desktop amano "Contacts" +r
FirstClassから返信スクリプトが管理者に送られました。
次に、管理者はそのスクリプトをコピーして稼働中のサーバでメッセージに貼り付け、<objdesc>の行を以下のように変更しました。
        SetBase desktop ota "Contacts2"

この作業は、送信メールのFirstClassスクリプトで、天野さんのコンタクトフォルダのコピー先である荒井さんのデスクトップの正しいパスを指定するためのものです。変更後、管理者はそのメッセージをBatch admin宛に送信しました。なお、このスクリプトの実行前に、「Contacts2」というコンテナが大田さんのデスクトップに必ず作られていなければならないことにご注意ください。

スクリプトを送信した結果、天野さんのコンタクトフォルダとその中にあるすべての内容が、完全に大田さんのContact2フォルダにコピーされました。この作業では、仮のコンテナを元のコンテナと異なる名前にしたことにご注意ください。異なる名前にしたことで、大田さんのコンタクトフォルダは全く影響を受けずに済みます。 これで、大田さんは時間の余裕がある時に、この仮のコンテナから必要なアドレスを取り出して自分のコンタクトフォルダに移すことができます。



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