管理者は、ユーザがどのような環境でFirstClassのサイトに接続するのかを検討しておかなければなりません。ユーザが利用しているOSは、Mac OS X、Windows、あるいはLinuxなど様々で、利用しているWebブラウザのバージョンも多岐にわたっているかもしれません。
デフォルトでは、ユーザがFirstClassのデスクトップにログインすると、FirstClassにあらかじめ用意されている標準のテンプレートセット([.templates]フォルダ)が適用され、どのブラウザにも同じWebインタフェースが表示されます
ユーザは、自分の[基本設定]フォームで異なるテンプレート設置を選ぶことによって、自分のWebインタフェースを変更できます。
管理者は、ユーザがログインした時に表示される画面や場所を設定できます。そのためには、標準とは異なるテンプレートセットを利用するか(詳細はテンプレートセットの選択を参照)、[HeaderMatch]ドキュメントを設定してブラウザによる振り分けを行います。
[HeaderMatch]ドキュメントは、管理者デスクトップの[Internet Services]フォルダ(クラスタされた環境の場合は該当するフォルダ)内にある設定ファイルです。このファイルには、インターネットサービスのWebモジュールの動作を設定するのに使用できるコマンドが記述されています。
利用できる[HeaderMatch]ドキュメントは、サイトまたはクラスタにつき1ファイルです。
[HeaderMatch]ドキュメントの動作方法
[HeaderMatch]ドキュメントを利用するおもな目的は、受信したインターネットメールのヘッダを参照して、以下の条件に従ってユーザを振り分けることです。
・ヘッダの内容。
例えば、システムにログイン中のユーザが利用しているWebブラウザの種類(PDAのブラウザか、携帯電話か、など)と言語です。
・このヘッダ情報を処理するために[HeaderMatch]ドキュメントに記述した内容。
デフォルトの標準的なシステム設定を行った場合、[HeaderMatch]ドキュメントを変更する必要はおそらくありません。その理由は、このドキュメントは、ユーザのログイン形態に従って適切なテンプレートセットをユーザに適用するようあらかじめ設定されているためです。
上記以外に[HeaderMatch]ドキュメントを利用する目的としては、以下のようなものがあります
・HTTPエラーメッセージの調整。
・MIMEコンテンツを調整して、MIMEタイプファイルの設定より優先して適用。
・インターネットサービスのスクリプト変数の設定。
・[HeaderMatch]ドキュメントへのSET変数の追加。
・ユーザの権限に従って、[Simple]テンプレートのインタフェースをカスタマイズ。
・[Standard]および[Livelink]テンプレートのドロップダウンメニューで利用できるフォームの選択肢をカスタマイズ。
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