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FirstClassネットワークストアのミラーリング

効率よく、かつサーバを実行したままバックアップを作成できるようにするために、FirstClassでは、ネットワークスストアの内容を選択したボリュームにミラーリングすることができます。こうすれば、ミラーリングを中断してミラーリングの内容をバックアップに取りながら、サーバは通常どおり稼働させておくことができます。

FirstClassサーバは、絶えずファイルのリストを作成して主ボリューム上に複製し、その複製をミラーリング先として指定されたボリュームにコピーすることで、システムの同期を維持します。ミラーリング処理では、完全リストと増分リストの2つのリストが作成されます。バックアップ作成のためにミラーリングが停止されるまで、サーバはリストの情報を常にミラーリングしていますご利用のシステムは、絶えずミラーリングを行っているのです。

ミラーリング先として使用できるボリュームは、ステータスが[完全利用]または[限定利用]のボリュームだけです。[参照のみ]のボリュームにミラーリングすることはできません。また、AppleTalkでマウントされたボリュームにはミラーリングしないことをお勧めします。その理由は、AppleTalkへの接続が障害となって、FirstClassのパフォーマンスの低下を引き起こすためです。

現在のネットワークストアと今後予想される増加分のデータを保存するだけの容量を、ミラーリング先のボリュームで必ず確保しておいてください。十分な容量がないと、ディスク書き込みエラーが表示され、サーバは再試行を10回繰り返します。それでもうまくいかない場合は、再試行回数を超過したことを示すエラーが表示されます。

20070112_114048_0.png注意

サーバコンソールに「Not enough memory to operate on file(ファイル操作を行うのに十分なメモリがありません」と表示された場合は、ミラーリングはエラーになっており、メモリ容量を増やす必要があります。この問題を解決するには、コンピュータの物理メモリを増やすか、メモリ割り当ての「推奨サイズ」を変更してください。

リソースフォーク情報を持つソースファイルをミラーリングすると、リソースフォーク情報はその複製から失われます(例えば、CTBリソース情報を持つSESファイルなど)。

WindowsのサービスとしてFirstClassを実行している場合は、PAUSEコマンドとCONTINUEコマンドを使用して、ミラーリングの中断と再開を行うことができます。

・ミラーリングを中断するには、NET PAUSE FCSコマンドを実行してください。
・ミラーリングを再開するには、NET CONTINUE FCSコマンドを実行してください。


サーバでミラーリングされる内容
ネットワークストア内の全フォルダがミラーリングされますが、以下のフォルダやファイルは含まれません。

FCNS\SERVER\DBEXT(Windows)またはfcns\Server\DBEXT(Mac OS X)
FCNS\FCAS
FCNS\FCRAD
FCNS\NOMIRROR(Windows)またはfcns:nomirror(Mac OS)
LogFilesフォルダ。
Stats.Dirフォルダ。
・自分で変更を加えた、en.fcMIME Typesなどのインターネットサービス関連ファイル。

インターネットサービス関連ファイルは、必ず元のボリュームからバックアップを行ってください。

20070112_114048_0.png注意
一番初めのミラーリングでは、ネットワークストアの全ファイルが同期されます。ネットワークストアの規模が大きいと、この作業に数時間かかることがあります。したがって、初めてのミラーリングは、ユーザが誰もアクセスしていない時間や監査が行われていない時間に行うのが最適です。



ミラーリングの作業
バックアップ作成作業の一環としてミラーリングを行うには、以下の作業を実施してください(どちらの作業も、下記の「ミラーリングを有効にするには」で説明している手順の中で行います)。

[完全利用]のボリュームへのミラーリングを有効にする。
ミラーリング元のボリュームがAで、ミラーリング先のボリュームがBの場合、B[完全利用]にしてください。
ミラーリング元ボリュームに対するミラーリング先ボリュームを指定する。
ミラーリングしたいボリューム(ここではA)が、選択したボリュームここではB)にミラーリングされるよう設定してください。この設定は、管理者デスクトップの[Volumes]フォルダで行います。

ミラーリングを有効にするには、
1       管理者デスクトップの[Volumes]フォルダを開いてください。
2       ミラーリングしたいボリュームを選択してください。
3       ファイル]>[プロパティ](Windows)または[情報を見る](Macintosh)を選択してください。
4       ディスクのミラーリングタブでミラーリング先等を指定してください。
5       [OK]をクリックしてください。

[OK][Marker]をクリックすると、最初の同期処理が開始され、複製用のファイルリストが作成されます(同期処理中は、サーバモニタ]のボリューム]タブで、ミラーリング情報]が黄色に点灯します)。この作業は、ネットワークストアを保存する[完全利用]のボリュームごとに必ず一度は行わなければなりません。同期処理の状況は、[サーバモニタ]ので[ボリューム]タブで確認することができます。この段階が終了すると、サーバは自動的に次の段階に移行し、ファイルの複製を開始します。この2つの段階が完了すると、[サーバモニタ]の[サマリ]タブにある[ミラーリングのステータス]が緑色に点灯します。



ミラーリングした内容のバックアップ
ネットワークストアが複数のボリュームに分散している場合は、バックアップ作業の際に必ずすべてのボリュームをバックアップして、ボリューム間にまたがるリンクが壊れないようにしてください。

ミラーリングされたボリュームをバックアップするには、
1       管理]>[サーバ管理]>[ミラーリングの一時停止を選択してください。
ネットワークストアが複数のボリュームに分散している場合は、この選択によってすべてのボリューム上でミラーリングが中断します。

2       バックアップ用ソフトウェアで、ミラーリングされたネットワークストアをコピーしてください。
このネットワークストアの名前は、FCNSnnnn(Windows)またはfcnsnnnn(Mac OS X)となります。nnnnは、元のボリュームのFirstClassIDを4桁の16進数で表した数値です。

3       バックアップが完了したら、[管理]>[サーバ管理]>[ミラーリングの再開]を選択して、ミラーリングを再開してください。
増分の同期処理が自動的に行われます。




ミラーリングの連続停止

ネットワークストアをバックアップデータに置き換えたり、ネットワークストアを他のマシンに移動したりしたい場合には、ミラーリングを連続停止する必要があります。このためには、ミラーリングされている各ボリュームに対して以下の操作を行ってください。

1       管理者デスクトップの[Volumes]フォルダを開いてください。
2       ミラーリングを停止したいボリュームを選択してください。
3       ファイル]>[プロパティ](Windows)または[情報を見る](Macintosh)を選択してください。
4       ディスクのミラーリングタブで[このボリュームでミラーリングを有効にする]をクリアにしてください。
5       [OK]をクリックしてください。

[サーバモニタ]フォームの[ボリューム]タブを見ると、このボリュームの[ミラーリング情報]の[ステータス]が「行わない」になっていることを確認 できます。



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