[Aliases]ドキュメントの作成と編集
Webサーバで様々なスクリプトを実行する際にユーザからパスが見えないようにするには、[Aliases]ドキュメントを使用してください。
[Aliases]ドキュメントを作成する目的は以下の通りです。
CGIのソースファイルを利用する権限がないか、CGIのソースファイルが複雑すぎて変更できないような、(Apacheサーバ用のCGIなど)他のWebサーバ用のCGIをインストールするため。
例えば、
・CGIがCやC++などのプログラミング言語で記述され、その実行ファイル(EXEファイル)しか存在しない場合。
・CGIはPerlで記述されているが、Perlのプログラミングについてよく知らない場合。
・CGIを動作させる際、架空の名前でそのCGIを隠したい場合。
これにより、そのCGIのソースが隠され、ご利用のシステム上でCGIを実行していることさえ気づかれないようにできます。この例については、Webページ上でCGIパスを隠す場合を参照してください。
・URLを隠すか変更するため。
これにより、ご利用のFirstClassシステム上にある一般公開用の会議室の名前を変更できるようになります。古い名前のエイリアスを新しい名前にして、ブックマークや検索エンジンから以前のURLにアクセスしてくるユーザに対応することが必要になる場合があります。この例については、一般公開用会議室へのURLを変更する場合を参照してください。
[Aliases]ドキュメントは、ご利用のシステムであらかじめ用意されるアイテムではないため、管理者デスクトップの[Internet Services]フォルダ内に作成しなければなりません。
[Aliases]ドキュメントの基本構文
[Aliases]ドキュメントに記述する各行の基本構文は以下の通りです。
キーワード Webサイト 検索URL 置換URL
このうち、
キーワード (ScriptAliasMatchやAliasなどの)コードの行を開始する単語です。
Webサイト * にすると、すべてのWebサイトを表します([複数サイトと複数言語の設定]フォームを使用していない場合は、1つのサイトを表します)。また、Webサイトのエイリアス名を記述し、その後ろにピリオドと対応言語を記述することもできます。
検索URL (キーワードによって)照合するURLです。
置換URL 検索URLに一致するURLが要求された時に、(内部的に)代替されるURLです。
どの場合でも、ブラウザでこのリンクをクリックすると、検索URLが表示され、置換URLに誘導されます。
検索URLと置換URLでは大文字と小文字が区別されます(また、AliasMatchとScriptAliasMatchに対応する正規表現になります)。
コード行は、ScriptAliasまたはScriptAliasMatchキーワードで開始してCGI処理を行うことも、AliasまたはAliasMatchキーワードで開始して他のすべてのHTTP要求を処理することも可能です。
検索URLは、空白があるか以下の文字が1つ以上ある場合は、二重引用符(")で囲んでください。
< > " # { } | \ ^ [ ] ' ` +
また、二重引用符(")と円マーク(\)の前に、必ず円マーク(\)を1つ挿入してください。
例えば、
「/○○△△"\□□/」というURLは、
以下のような形式で検索URLに挿入します。
/○○\"△△\\□□/
[Aliases]ドキュメントの例
ここでは、以下の例について説明いたします。
・CGIを動作させる際、架空の名前でそのCGIを隠す場合。
・URLを隠すか変更する場合。
Webページ上でCGIパスを隠す場合
WebサイトにCGIを設置する方法については、CGIスクリプトの設置ですでに説明しています。ここでは、同じCGI実行ファイルへのエイリアスを[Aliases]ドキュメントで作成します。
CGI実行ファイルへのエイリアスを作成するためには、以下の手順に従ってください。
1 [Internet Services]フォルダ内に[Aliases]ドキュメントを作成し、以下のコードを入力してください。
以下のコードは1行に入力してください。
ScriptAliasMatch * /[Ll]inks/ /cgi-bin/rand_link/rand_link.pl/引数
このうち、
[Ll]inks リンク名を照合するための正規表現で、Linksまたはlinksのように記述します。
rand_link [cgi-bin]フォルダ内にあるこの例のCGIフォルダの名前です。
rand_link.pl この例のCGI実行ファイルの名前です。
引数 (該当する場合に)CGIの実行ファイルに必要な引数を追加します。
正規表現を使用する必要がない場合は、ScriptAliasを使用してください。
2 このドキュメントを閉じてください。
3 [インターネットモニタ]の[コントロール]タブにある[設定の再読み込み]ボタンを押して、
この変更が反映されるようにしてください。
インターネットサービスを再起動する必要はありません。
ブラウザがご利用のサーバから[Marker]/Links(または/links)のURLを要求すると、その要求は内部的に「/cgi-bin/rand_link/rand_link.pl/引数」に変換され
、CGIは、この変換されたURLが初めから入力されたかのように実行されます。
一般公開用会議室へのURLを変更する場合
ご利用のFirstClassシステム上にある一般公開用の会議室へのURLパスを、隠したり変更したりすることができます。
例えば、ある企業で、顧客向けに[Sold Product Customer Support(ご購入商品に関する問い合わせ)]という名の会議室を設置しているとします。ある時、この企業は、商品の販売を取りやめ、リースでの取り扱いだけを行うことになりました。しかし、以前に商品を購入した顧客に対するサポートは継続したいと考えました。この方針変更のために、FirstClassの管理者は[Sold Product Customer Support(ご購入商品に関する問い合わせ)]会議室を[Old Product
Support(旧商品に関するお問いわせ)]という他の会議室内に移動しなければなりません。しかし、問い合わせ窓口を必要としている顧客の大部分は、自分たちが利用するブラウザで以前の会議室のURLをブックマークしています。そのため、顧客がブックマークを変更しなくても以前の会議室に辿りつけるようにしなければなりません。
この問題を解決するため、管理者は[Aliases]ドキュメントを使用して、「/Old Product Customer Support」URLにリンクされる「/Sold Product
Customer Support」URLのエイリアスを作成しました。管理者は、[Aliases]ドキュメントの基本構文「キーワード Webサイト 検索URL 置換URL」に従って、[Aliasesドキュメント]に以下の行を記述しました。
AliasMatch * "^/Sold Product Customer Support/" "/Old Product Support/Sold Product Customer Support/"
上のコード行によって、古いURLへのブックマークを使用した顧客は、その会議室が置かれている新しい場所に誘導されます。
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