動作
RFC-2822ヘッダがルールに一致してテストが行われると、動作が実行され、インターネットサービスによる処理方法が変更されます。ルールで実行できる動作は次の3種類です。
・受信したメッセージを変更する。
・メッセージを完全に拒否する。
・ルールの動作を変更する。
受信メッセージを変更する動作
受信したメッセージを変更できる動作は、次の4種類です。
・SPAM
この動作は、メッセージをジャンクとして識別し、マシンが生成したメッセージであることを伝えるフラグを立てます。
・DISCARDHEADER
この動作は、現在のヘッダを破棄します。[表示]>[インターネットヘッダの表示]を選択してもヘッダは表示されなくなります。
・INJECT
FirstClassに配信した時にRFC-2822ヘッダをメッセージに挿入します。[表示]>[インターネットヘッダの表示]を選択するとヘッダが表示されます。
・REPLACE
FirstClassに配信した時に、メッセージにあるRFC-2822ヘッダを差し替えます。[表示]>[インターネットヘッダの表示]を選択するとヘッダが表示されます。
メッセージを拒否する動作
受信したメッセージを拒否できる動作は、次の2種類です。
・DISCARDMESSAGE
この動作は、「552 Delivery Failed」の不達メッセージを生成します。
不達メッセージを送信しないでメッセージを気づかれぬように削除するには、「SET$lsSpammer = 1」を使用してください。これによって、不達メッセージが生成されなくなります。
・NDN
この動作は、SMTPエラーを生成して送信サーバに不達メッセージを送信させます。
ルール処理を変更する動作
ルール処理を変更する動作は次の2種類です。
・SET
この動作は、後でルールが処理するための変数を設定します。
・DONE
この動作は、メッセージに対してルールによる処理がこれ以上行われないようにします。
メールルールでの動作例を見てみましょう。
例
# set the icon of a message in the low spam range
# admin settable variables are defined here
: IF ($LowSpamMin <= $spamlevel && $spamlevel <= $LowSpamMax) INJECT "X-FC-Icon-ID: 23050"
このルールは、すべてのヘッダを処理した後、$spamlevel変数がLOW(低)であればX-FC-Icon-IDヘッダを追加して、FirstClassのアイコンを設定します。
注意
メッセージの属性に影響を及ぼすX-FCヘッダは、formID、IconID、forms dataなど数多くあります。これらの属性は、SMTPで送信されたメッセージをインターネットサービスが表示する時に見ることができます。
例
^: IF (1) SET $CrosspostLimit=$Form.Config.2606.Number AND $CrosspostIncr=5 AND $XpostSpamLevel=20 AND $XpostSpamIncrVal=5
このルールは、ヘッダを処理する前に ^ を記述することによって、後の処理で利用される様々な変数を設定します。これらの変数を変更して、このルールが異なった動作を行うようにすることができます。
例
Subject:IF (@inblocklist($subject)) DISCARDMESSAGE
[rules.SubjectBlock]ファイルに不適切な語句を登録している場合に、このルールは不達メッセージを送信しないで、不要な内容を削除します。このルールは、Subjectヘッダに達した時に[rules.SubjectBlock]ファイルに登録されている語句があるかをチェックし、もしあれば不達メッセージを送信しないでメッセージを削除します。
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