ユーザがサーバに接続する方法
ユーザは、さまざまな方法でFirstClassサーバに接続して、その機能を利用することができます。その方法には、TCP/IP、IPX、AppleTalkなどのネットワーク経由での接続、モデムを用いた電話回線での接続、さまざまなインターネットプロトコルを用いたインターネット経由での接続などがあります。
接続方法の検討に当たっては、次の点にご注意ください。
・これらの接続方法はすべて自由に選択できます。システムを設定する必要がある接続方法は、実際に使用する予定のものだけです。
・インターネットサービスを利用するには、TCP/IPが必要です。TCP/IPがインストールされていない場合は、インターネットサービスを実行できず、ユーザがインターネット経由でサーバに接続することができなくなります。インターネットサービスの詳細については、オンラインヘルプを参照してください。
・レギュラーユーザは、FirstClassパーソナルを使用してオフラインで作業をすることができます。詳細情報についてはこちらをクリックしてください。
セッションについて
ユーザはFirstClassサーバにログインすると、セッションを使用します。各ログインが1セッションとなります。ユーザが使用するセッションの種類はユーザのログイン方法によって異なります。ユーザがモデムを使ってサーバに接続する場合は、モデムセッションが使用されます。その他の接続方法では、ネットワークセッションが使用されます。
ネットワークセッション
ネットワークセッションは、モデムを使ってログインするユーザを除いて、ご利用のシステムにログインするすべてのユーザが使用するものです。FirstClassサーバにログインしたユーザは、接続している間中、ネットワークセッションを使用します。ネットワークセッションは管理者が設定します。また、次の要因によって制限を受けます。
・ご利用のハードウェアの容量。
・搭載しているメモリの容量。
・購入したライセンスの種類。
レギュラーライセンスは、最大で250の同時セッション数まで許可します。ネットワークセッションがさらに必要な場合は、High Capacityライセンスを購入してください。
ネットワークセッションの設定に関する詳細は、FirstClassツールズリファレンスを参照してください。
モデムセッション
モデムセッション数は、単純に、利用可能なモデム数となります。管理者はモデムセッションに対してモデムの設定を行って、FirstClassサーバに接続できるようにします。FirstClassサーバ上で設定されたモデム経由でユーザがリモート接続すると、そのユーザがモデムに接続している間中、モデムセッションが使用されます。
モデムセッションの設定に関する詳細は、FirstClassツールズリファレンスを参照してください。
ユーザの接続形態について
ユーザには、レギュラーユーザとリモートユーザの2つのクラスがあります。ユーザを新しく追加する場合は、そのユーザの[ユーザ情報]フォームでクラスを指定します。ユーザの追加に関する詳細は、こちらを参照してください。
レギュラーユーザもリモートユーザも、任意のプロトコルを使って接続することができます。接続方法がユーザのクラスや必要なユーザライセンスの種類に影響を与えることはありません。レギュラーユーザが自宅からモデムでログインしても、やはりレギュラーユーザとして承認され、レギュラーユーザライセンスが使用されます。リモートユーザがローカルネットワーク経由でログインしても、やはりリモートユーザとして承認され、セッションライセンスが使用されます。接続の形態にかかわらず、ユーザのクラスに対応するライセンスが使用されます。
レギュラーユーザ
レギュラーユーザとして登録されたユーザには、レギュラーユーザライセンスが必要です。レギュラーユーザは、所有しているレギュラーユーザライセンス数まで登録できます。企業でFirstClassを使用する場合は、社員をレギュラーユーザにしなければなりません。学校でFirstClassを使用する場合は、学生と教職員をレギュラーユーザにしなければなりません。追加のレギュラーユーザライセンスはいつでも購入できます。
リモートユーザ
リモートユーザとして登録されたユーザには、セッションライセンスが必要です。リモートユーザは好きな数だけ登録できます。しかし、同時にログインできるユーザ数は、所有するセッションライセンス数までに制限されます。セッションライセンスはリモートユーザ間で共有するもので、いつでも追加購入できます。企業でFirstClassを使用する場合は、顧客をリモートユーザにしなければなりません。学校でFirstClassを使用する場合は、保護者をリモートユーザにしなければなりません。
ライセンスの購入に関する詳細は、FirstClass販売代理店にお問い合わせください。
ライセンスに関する詳細は、FirstClassツールズリファレンスを参照してください。
ユーザのクラスによる動作の違い
セッション、ユーザのクラス、ユーザライセンスについて理解が深まったところで、レギュラーユーザとリモートユーザの間にある動作のわずかな違いについて考察していきます。
レギュラーユーザは、ネットワークセッションが利用可能であればいつでもログインできます。レギュラーユーザは、自分専用に購入されたレギュラーユーザライセンスを使用し、ネットワークセッション数は、ハードウェアの要件とHigh Capacityサーバを購入しているかいないかによって、制限があります。
リモートユーザは、ネットワークストアが利用可能で、かつ利用可能な未使用のセッションライセンスがあればログインできます。リモートユーザは、セッションライセンスを他のすべてのリモートユーザと共有し、ネットワークセッション数は、ハードウェアの要件とHigh Capacityサーバを購入しているかいないかによって、制限があることにご注意ください。
次の事例について考察します。
事例1(企業)
・200名の社員がレギュラーユーザライセンスを使用し、[ユーザ情報]フォームでレギュラーユーザとして登録されている。
・5000名の顧客が[ユーザ情報]フォームでリモートユーザとして登録されている。
・セッションライセンスを30所有している。
・ネットワークセッション数を200に設定している。
この事例では、次の状況が起こることが考えられます。
・200名の社員がすべてログインすると、ネットワークセッションがすべて使用中になるため、顧客は誰もログインできなくなります。
・顧客が30名ログインすると、170名の社員しか接続できなくなります。
・顧客が20名ログインすると、180名の社員しか接続できなくなります。
・ログインする社員が150名でも、顧客は30名しか接続できません。これは、利用可能なネットワークセッションが残っていても、リモートユーザである顧客はセッションライセンスが利用可能でないと接続できず、そのセッションライセンスが30までしかないためです。
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事例2(学校)
・50名の教職員と1000名の学生がレギュラーユーザライセンスを使用し、[ユーザ情報]フォームでレギュラーユーザとして登録されている。
・2000名の保護者が[ユーザ情報]フォームでリモートユーザとして登録されている。
・セッションライセンスを30所有している。
・ネットワークセッション数を200に設定している。
この事例では、次の状況が起こることが考えられます。
・50名の教職員すべてと150名の学生がログインすると、ネットワークセッションがすべて使用中になるため、保護者は誰もログインできなくなります。
・30名の保護者がログインすると、教職員と学生は合わせて170名しかログインできなくなります。
・20名の保護者がログインすると、教職員と学生は合わせて180名しかログインできなくなります。
・ログインする教職員と学生が合わせて150名でも、保護者は30名しかログインできません。これは、利用可能なネットワークセッションが残っていても、リモートユーザである保護者はセッションライセンスが利用可能でないと接続できず、そのセッションライセンスが30までしかないためです。
この概念をたとえ話で説明します。ご利用のシステムをコンセントであると考えてください。
レギュラーユーザは2ピンのプラグにたとえられます。新しいライセンスを購入することは、サーバに接続するプラグを入手したことになります。
リモートユーザは3ピンのプラグにたとえられます。サーバにはこの3ピンのプラグが付属品として無数に用意されています。しかし、3ピンのプラグをコンセントに差し込むにはアダプターが必要となります。
コンセントの差し込み口はネットワークセッションにたとえられます。コンセントを追加することで、セッション数を増やすことができます。追加できる差し込み口の数は、ご利用の電気装置の容量によって制限されます。また、サーバであれば、搭載されているメモリとディスクの容量によって制限されます。下の例は、レギュラーユーザ(2ピンのプラグ)がネットワークセッション(コンセントの差し込み口)を使用する場合です。
次の例は、セッションライセンスを購入した場合です。セッションライセンスの購入によってネットワークセッション(差し込み口)のうちのいくつかが3ピン対応に変更されたため、リモートユーザ(3ピンのプラグ)にもレギュラーユーザ(2ピンのプラグ)にも対応可能です。ただし、リモートユーザは、所有するセッションライセンス数と同じ数の差し込み口しか使用できないことにご注意ください。
レギュラーユーザ(2ピンのプラグ)が2つしか接続されていなくても、リモートユーザは対応している3つのライセンス(3ピンのプラグ)しか使用できません。しかし、レギュラーユーザはすべてのネットワークセッション(差し込み口)を使用できます。
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