Linux上でFirstClassを使用している場合、以下の目的のために、テキストエディタを使ってFirstClassディレクトリ内のファイルを更新できます。
・他のアプリケーションで作成したファイルの処理方法をFirstClassで設定する。
・コンピュータにインストールされていないフォントを使って書式設定されたオブジェクトを表示する際に使用するフォントをFirstClassで設定する。
外部アプリケーションの実行
FirstClassには、FirstClass以外のいくつかのファイル形式(特定の画像形式など)の処理方法が設定されています。FirstClassで処理できないファイル形式があり、そのファイル形式のアプリケーションがコンピュータにインストールされている場合、そのファイル形式で使用するアプリケーションをFirstClassで設定できます。
他のアプリケーションで作成したファイルの処理方法をFirstClassで設定するには、fcappsファイルを使用します。出荷時に、一般的なファイル形式を処理するデフォルトのコマンドのセットがこのファイルに指定されています。次のような状況では、このファイルを更新する必要があります。
・使用しているLinuxが、fcappsファイルで指定されている場所とは異なる場所にアプリケーションを保存している場合。
・fcappsファイルで指定されているアプリケーション以外のアプリケーションを使用する場合。
・アプリケーションを追加する場合。
KDE
KDEを使用していれば、FirstClassでファイル形式が識別されない場合、ファイルを開くアプリケーションを指定するようにKDEから要求されます。fcappsファイルを編集する必要があるのは、ファイル形式に対して優先的なアプリケーションを指定する場合だけです。
各コマンドの構文は以下のとおりです。
.ext,.ext...=[path/]application flags %f
ここで
.extには、FirstClassで処理を行うファイル形式の拡張子を指定します(コンマで区切って複数の拡張子を指定できます)。
path/には、このファイル形式を処理するアプリケーションのあるディレクトリへの完全パスを指定します(事前定義されたLinuxパスにアプリケーションがある場合は、指定する必要はありません)。
applicationには、アプリケーション名を指定します。
flagsには、このコマンドで使うフラグを指定します。
%fは、このタイプの具体的なファイル名に置き換えられます。
例
.PDF,.pdf=/usr/local/Acrobat3/bin/acroread %f
.WAV,.wav,.snd,.au,.audio=kmedia %f
オーディオデバイスの指定
FirstClassで使用するオーディオミキサ/デバイスを指定できます。デフォルトでは、/dev/mixerと/dev/deviceが使用されます。
次のような状況では、オーディオミキサ/デバイスを指定すると便利です。
・FirstClassでサウンドを使用できず、この問題を解決するために、別のオーディオミキサ/デバイスを指定する必要がある場合。
・複数のオーディオミキサ/デバイスがあり、特定のミキサ/デバイスにサウンドを指定する必要がある場合。
オーディオミキサ/デバイスを指定する構文は以下のとおりです。
export FCMIXERDEV=/dev/mixer
export FCAUDIODEV=/dev/device
/opt/firstclass/fcc &
例
export FCMIXERDEV=/dev/mixer1
export FCAUDIODEV=/dev/dsp1
/opt/firstclass/fcc &
FCMIXERDEVとFCAUDIODEVは、環境変数です。これらは、コマンドラインまたはFirstClass起動時のスタートアップスクリプトから設定します。
フォントの代替
コンピュータにインストールされていないフォントを使って書式設定されたオブジェクトを表示する際に使用するフォントをFirstClassで設定できます。これを行うには、オブジェクトの元のフォントを、インストール済みのフォントのいずれかにマッピングします。
元のフォントの特徴がわかっていれば、似ているフォントにマッピングします。たとえば、元のフォントが標準sans serifの場合は、インストール済みの標準sans serifにマッピングします。
fcfontsファイルには、デフォルトのフォントマッピングがいくつか設定されています。これらのマッピングは、変更および追加できます。
フォントマッピングコマンドの構文は以下のとおりです。
"元のフォント" = "インストール済みのフォント"
例
"Verdana" = "Avantgarde"
"Courier New" = "Courier [Adobe]"
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