FirstClassネットワークストアについて
FirstClassネットワークストアとは、ご利用のシステム上で作成したメッセージ、ユーザ、会議室、グループ、ファイル、設定ファイル、ディレクトリなどFirstClassのあらゆるデータが保存されている場所です。これらのデータはご利用になる組織によって異なるため、すべてのネットワークストアはその組織に固有のものとなります。
FirstClassネットワークストアのフォルダ
FirstClassネットワークストアは、Windowsでは[FCNS]フォルダに、Mac OS Xでは[fcns]フォルダに保存されています。このフォルダ内のファイルとフォルダの大部分は、FirstClassサーバだけで使用されます。
ネットワークストアのフォルダの完全性を保つことは、きわめて重要です。次の操作は絶対に行わないでください。
・ネットワークストアのフォルダの名前を変更すること。
・ネットワークストアのフォルダを他のボリュームに移動したのに、[FCServer]フォルダ(Windows)または[fcns]フォルダ(Mac OS X)をそのボリュームに移動しないこと
・ネットワークストアのフォルダを、そのフォルダがあるボリュームのルートから移動すること。
・変更、削除、移動すること。ただし、ログファイル、統計ファイル、NETINFOファイル、モデム設定ファイル(MDM)、データベース拡張ファイル、接続用スクリプトは除く。
・ネットワークストアのフォルダ内にあるフォルダに、ファイルやフォルダを作成すること。
・複数のネットワークストアのフォルダを1つのフォルダに統合すること。
ネットワークストアに不正な変更を加えると、サーバが起動しなくなるか、データファイルが損傷を受ける可能性があります。サーバを起動するには、変更を元に戻してください。
ネットワークスストアのファイルを追加、変更または削除すると、ネットワークストアが損傷を受ける可能性があります。そのような事態になったら、サーバを再構築するか再インストールしてください。
[LOGIFLES]フォルダ
[LOGFILES]フォルダ(Windows)または[logfiles]フォルダ(Mac OS X)には、サーバのログファイルが保存されます。詳細は、日別ログファイルを参照してください。
[STATS.DIR]フォルダ
[STATS.DIR]フォルダ(Windows)またはstats.Dirフォルダ(Mac OS X)には、統計ファイルが保存されます。詳細は、サーバの監視と統計値を参照してください。
[SERVER]フォルダ
[SERVER]フォルダには、サポートファイルのほか、次のようなファイルとフォルダが保存されます。
・[DBEXT]フォルダ(Windows)または[dbext]フォルダ(Mac OS X)
このフォルダには、サーバにインストールされたデータベース拡張用のDLLファイルが保存されます。サーバをインストールした初期状態では、このフォルダは空になっています。
・MODEMS
このフォルダには、モデム設定(MDM)ファイルが保存されます。また、Mac OS Xでは、追加のMDMファイルが保存される[Other Modems]フォルダもあります。
・PORTS
サーバのモデムポート用接続設定ファイルが保存されます。
・SCRIPTS
接続用スクリプトファイルが保存されます。
・Netinfoファイル
このファイルで、IPX、AppleTalk、TCP/IPの接続設定を行うことができます。「メモ帳」や「TextEdit」などのテキストエディタを使用して、このファイルを表示し、編集することができます。
Netinfoファイルには、以下で説明するパラメータを記述することができます。パラメータはすべて大文字とし、等号(=)の前後に半角スペースを入れてください。
Netinfoファイルのパラメータ
APPLETALK
AppleTalkプロトコルを無効または有効にします。
構文
APPLETALK = n
nを0にするとプロトコルを無効に、1にするとプロトコルを有効にすることができます。
デフォルト
APPLETALK = 1
IPX
IPXプロトコルを無効または有効にします。
構文
IPX = n
nを0にするとプロトコルを無効に、1にするとプロトコルを有効にすることができます。
デフォルト
IPX = 1
IPXAUTO (Mac OS Xのみ)
フレームの自動検知を無効または有効にします。
構文
IPXAUTO = n
nを0にするとフレームの自動検知を無効に、1にするとフレームの自動検知を有効にすることができます。
デフォルト
IPXAUTO = 1
注意
サーバは、フレームの自動検知が有効になっている状態で、あるフレームタイプのパケットを受信すると、そのタイプのパケットのブロードキャストを自動的に開始します。この検知機能を無効にし、サーバがブロードキャストするフレームタイプを明示的に指定することができます。
フレームの自動検知を無効にした場合は、1つ以上のフレームパラメータ(IPXNET8022、IPXNETENII、IPXNET8023、またはIPXNETSNAP)を明示し、IPXNETWORKパラメータでネットワーク番号を指定しなければなりません。
IPXNETWORKパラメータは、上記のフレームパラメータで明示的に指定されていない、どのフレームタイプにも使用できます。
また、Netware 4.xがサーバと同じネットワーク上で稼動しているのであれば、IPXAUTOを無効にした方がいい場合があります。無効にしないと、FirstClassがネットワークアドレスを変更しているとの警告メッセージがNetwareのルータから頻繁に送られる可能性があります。
IPXNET8022 (Mac OS のみ)
802.2のフレームタイプでパケットのネットワーク番号を指定します。
構文
IPXNET8022 = n
nはネットワーク番号です。
デフォルト
IPXNETWORKの場合に指定する値は、次の例のようになります。
IPXNET8022 = FC000001
注意
値には、任意のアドレスを16進数で記述できます。
IPXNET8023 (Mac OS のみ)
802.3のフレームタイプでパケットのネットワーク番号を指定します。
構文
IPXNET8023 = n
nはネットワーク番号です。
デフォルト
IPXNETWORKの場合に指定する値は、次の例のようになります。
IPXNET8023 = FC000002
IPXNETII (Mac OS Xのみ)
Ethernet_IIのフレームタイプでパケットのネットワーク番号を指定します。
構文
IPXNETII = n
nはネットワーク番号です。
デフォルト
IPXNETWORKの場合に指定する値は、次の例のようになります。
IPXNETII = FC000003
IPXNETWORK (Mac OS Xのみ)
SAPパケット用のIPXネットワーク番号を16進数で指定します。
構文
IPXNETWORK = n
nはネットワーク番号です。0を指定すると、「現在のネットワーク」になります。ほとんどのルータは、パケットを他のネットワークにルーティングする場合に、0を適切な番号に変換します。
デフォルト
IPXNETWORK = 0
IPXNETSNAP (Mac OS Xのみ)
Ethernet_SNAPのフレームタイプでパケットのネットワーク番号を指定します。
構文
IPXNETSNAP = n
nはネットワーク番号です。
デフォルト
IPXNETWORKの場合に指定する値は、次の例のようになります。
IPXNETSNAP = FC000004
TCPGUIPORT
Mac OS XおよびWindowsでFirstClassクライアントソフトウェアからTCP/IPでログインするユーザの接続を許可する、メインポートのポート番号を指定します。
構文
TCPGUIPORT = n
nはポート番号です。
デフォルト
TCPGUIPORT = 510
510は標準のFCPポート番号で、この値を使用することを推奨します。TCPGUIPORTを指定しない場合、510番ポートが使用されます。
注意
このポートで接続する場合には、FirstClassプロトコル(FCP)のエラー修正用コンポーネントは使用されません。これは、TCP/IPプロトコルがエラー修正を行うためです。
TCPGUIPORTは、ネットワークセッションによる接続とリモートセッションによる接続を許可します。
ここで指定したポートで利用できるネットワークセッション数は、サーバで設定したネットワークセッション数によって決まります。
ここで指定したポートで利用できるリモートセッション数は、サーバで空いているリモートセッション数によって決まります。サーバが使用できるリモートセッション数は2つです。リモートセッションは追加購入することができます。
ターミナルエミュレータのユーザは、EnterキーまたはReturnキーを2度押して、このポートに接続することができます。
TOPGUIPORT、TCPRGUIPORT、UDPPORT以外のポートで自動登録されるユーザは、レギュラーユーザとして認識されます。
TCPGUIPORT2
Mac OS XおよびWindowsでのFirstClassクライアントソフトウェアをからTCP/IPでログインするユーザのために、オプションの追加ポートを作成します。
構文
TCPGUIPORT2 = n
nはポート番号です。
例
TCPGUIPORT2 = 3000
この値を使用することを推奨します。デフォルト値はありません。
注意
このポートで接続する場合、FirstClassプロトコル(FCP)のエラー修正用コンポーネントは使用されません。これは、TCP/IPプロトコルがエラー修正を行うためです。
このポートは、ネットワークセッションによる接続とリモートセッションによる接続を許可します。
ここで指定したポートで利用できるネットワークセッション数は、サーバで設定したネットワークセッション数によって決まります。
ここで指定したポートで利用できるリモートセッション数は、サーバで空いているリモートセッション数によって決まります。サーバが使用できるリモートセッション数は2つです。リモートセッションは追加購入することができます。
ターミナルエミュレータのユーザは、EnterキーまたはReturnキーを2度押して、このポートに接続することができます。
TOPGUIPORT、TCPRGUIPORT、UDPPORT以外のポートで自動登録されるユーザは、レギュラーユーザとして認識されます。
TCPCLUIPORT
ターミナルエミュレータおよびTelnetクライアントからTCP/IPでログインするユーザの接続を許可する、TCP/IPポートのポート番号を指定します。
構文
TCPCLUIPORT = n
nはポート番号です。
デフォルト
TCPCLUIPORT = 23
この値を使用することを推奨します。TCPLUIPORTを指定しない場合、23が使用されます。
注意
このポートは、Mac OS XやWindowsのFirstClassクライアントソフトウェアからの接続を拒否します。
このポートへの接続はただちに行われます。ユーザは、EnterキーまたはReturnキーを押してセッションを開始する必要がありません。
このポートは、Telnetのプロトコルとネゴシエーションに対応しています。
このTCPCLUIポートは、標準のCLUIとは異なる行末文字を処理します。通常、CRだけがCLUIで行末文字として許可されます。しかし、TCPCLUIポートは、利用可能な行末文字としてCRLFとCRLFNULLも許可します。ターミナルスクリプトのプログラムを使用すると、そのプログラムは行末文字を送信してから少なくとも10マイクロ秒間、待機しなければなりません。
バージョン5.5より古い旧システム、旧クライアントを使用している場合は、ポート番号3003を使用してください。
TCPRGUIPORT
オプションのリモートTCPGUIポートを作成します。
構文
TCPRGUIPORT = n
nはポート番号です。
例
TCPRGUIPORT = 3004
この値を使用することを推奨します。
注意
このポートは、標準のTCP/IP GUI接続は許可します。コマンドラインユーザは、EnterキーまたはReturnキーを2回押して、接続することができます。
TOPGUIPORT、TCPRGUIPORT、UDPPORT以外のポートで自動登録されるユーザは、レギュラーユーザとして認識されます。
TCPFCPPORT
ターミナルサーバで使用するためのオプションのポートを作成します。
構文
TCPFCPPORT = n
nはポート番号です。
例
TCPFCPPORT = 3002
この値を使用することを推奨します。デフォルト値はありません。TCPFCPPORTが指定されていないと、TCPFCPポートは作成されません。
注意
ターミナルサーバは、TCP/IPでサーバに接続するため、この接続ではエラー修正が必要ありません。しかし、FirstClassクライアントソフトウェアとターミナルサーバ間での接続は、モデムと電話線を使って行われるため、エラー修正が必要になります。TCPFCPポートは、FirstClassプロトコル(FCP)を使用して、FirstClassクライアントソフトウェアとTCP/IPターミナルサーバとの間でやり取りされる情報の完全性を保証します。
このポートは、リモートセッションで接続を試みるユーザからの接続だけを許可します。サーバで利用可能な同時TCP接続数は、サーバで空いているリモートセッション数によって決まります。
このTCPFCPポートは、TCP接続上で、スライディングウィンドウ方式のパケット接続をFCPエラー修正によって完全に実行します。これは、例えばTCP/IPでFirstClassサーバに接続しているターミナルサーバにクライアントがダイヤルインする場合など、TCPだけで行われるわけではない接続での使用を想定したものです。この種類の接続では、FCPがエラー修正を行います。
また、TCPFCP接続は、Outland TCP Toolなど、コミュニケーションツールボックスのTCP/IPツールで接続するユーザにも使用できます。
ターミナルサーバが稼動している場合、そのサーバが受信コールに応答したらTCPFCPポート上でサーバに自動接続するよう、ターミナルサーバを設定しなければなりません。
ポート3002で自動登録されるユーザは、リモートユーザとして認識されます。
UDPPORT
Mac OS XおよびWindowsでFirstClassクライアントソフトウェアからUCP/IPでログインするユーザの接続を許可するポート番号を指定します。
構文
UDPPORT = n
nはポート番号です。
デフォルト
UDPPORT = 810
これはUCP用の標準のFCPポート番号で、この値を使用することを推奨します。UDPPORTを指定しない場合、810が使用されます。
注意
このポートでの接続には、FirstClassプロトコル(FCP)のフロー制御機能とエラー修正機能が働きます。したがって、ISP経由でのモデム接続など速度の遅いネットワーク接続では、TCP/IP接続を選ぶよりも実用的です。
UDPPORTは、ネットワークセッションによる接続とリモートセッションによる接続を許可します。
ここで指定したポートで利用できるネットワークセッション数は、サーバで設定したネットワークセッション数によって決まります。
ここで指定したポートで利用できるリモートセッション数は、サーバで空いているリモートセッション数によって決まります。サーバが使用できるリモートセッション数は2つです。リモートセッションは追加購入することができます。
TOPGUIPORT、TCPRGUIPORT、UDPPORT以外のポートで自動登録されるユーザは、レギュラーユーザとして認識されます。
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